ハリウッド版『ゴジラ』の続編について
ハリウッド版『GODZILLA』の続編であり、モンスターバース・シリーズ第3作目が2019年に公開予定です。
タイトルは東宝のサイトによると『GODZILLA2(仮)』。
海外のサイトでは『GODZILLA:KING OF MONSTERS(仮)』。
個人的には後者のタイトルのほうが好きです。
なので『ジュラシック・ワールド』続編のダサい邦題の二の舞いにならぬよう、願うばかりです。
ハリウッド版『三大怪獣 地球最大の決戦』といった感じでしょうか。
ストーリーは「ゴジラ、モスラ、ラドン、そしてキングギドラが衝突する中、これらのモンスターと対決することになった秘密組織モナーク(未確認巨大陸生生命体こと「MUTO」を調査する組織)の英雄的な奮闘を描く。神話の中にしか存在しないと思われていた古代の巨大生物が現れ、支配権を巡って争う中、人類の存続は危機に晒される」というもの。
更にこの次の作品にはキングコングも登場。
ハリウッド版『キングコング対ゴジラ』の実現に、胸が踊りまくりです。
監督のツイッターによると撮影は去年終了し、現在は編集作業中。
最近では、キャストの1人がゴジラとキングギドラが戦っている映像を編集室で見せてもらったそうです。
それを見た彼曰く「この対決は、生涯忘れられないものになる。キングコング、覚悟しろよ」とのこと。
こんなこと言われたら、待ちきれませんね。
今作の監督はマイケル・ドハティ。
もともと今作の脚本を担当してたのですが、前作から続投予定だったギャレス・エドワーズ監督が降板したため、監督も兼ねることになったとか。
日本での知名度はそこまで高くありませんが、これまで2作品ほどの映画を監督。
『ブライアン・シンガーのトリック・オア・トリート』や『クランプス 魔法の儀式』といった、ハロウィンやクリスマスを題材にした作品です。
前者は「ハロウィン、くそくらえ!」みたいな奴らが悲惨な目に遭っていく、オムニバス形式のホラー映画。
後者は「クリスマスなんて嫌いだ!」と言った少年が、家族と母の妹一家もろとも、クリスマスを信じない者の元に現れる怪物によって襲われていく、これまたホラー映画。
歴史ある文化を尊重しつつ、娯楽作品に仕上げていった技量に驚きです。
キャラクターものとして観てもどちらも面白かったので、ゴジラの魅力をより引き立たせてくれるのではないかと。
そして今作の出演者は以下の通り。
・ミリー・ボビー・ブラウン
・渡辺謙
・ブラッドリー・ウィットフォード
・オーシェア・ジャクソン・Jr.
・トーマス・ミドルディッチ
・ランディ・ヘヴンス
豪華といえば豪華ですが、日本で知名度があるかどうかと言えば話は別。
映画好きなら「おお!」となるキャスティングかもしれませんが、普通の人からすれば「誰?」となるでしょう。
まあ、あくまで主役はゴジラなのですが、やはり人間ドラマも大事だと思うのです。
というわけで簡単ではありますが、キャストの紹介をしようかと。
まず今作の主演で、学者夫妻の娘であるマディソン・ラッセルを演じるのは、天才子役のミリー・ボビー・ブラウン。
怪獣映画では軍人か学者、ジャーナリストが主要人物だったりしますが、今作はまさかの少女。
平成ゴジラシリーズのような超能力を持った少女なのか、それとも家族愛を描くためなのか・・・・・・現時点では不明なので、想像するしかありません。
さて、その彼女はNetflix限定配信のSFドラマ『ストレンジャー・シングス』(めちゃくちゃ面白い)で物語の鍵を握る超能力者、ヒロインのエルを熱演。
今後の活躍が期待されまくっている子役です。
マディソンの母親で学者のエマ・ラッセルを演じるのは、ヴェラ・ファーミガ。
ジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』でアカデミー助演女優賞にノミネートされるほどの実力者。
かと思えば、ホラー映画『死霊館』シリーズで主人公を演じるなど、いろんなジャンルの作品に出演。
マディソンの父親、マーク・ラッセルを演じるのは、カイル・チャンドラー。
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』といった人間ドラマ、『アルゴ』や『ゼロ・ダーク・サーティ』など、アカデミー賞寄りの社会派作品への主演が多めだと思いきや、そうでもありません。
『SUPER8/スーパーエイト』や『地球が静止する日』といったSF映画にも出演。
『キング・コング』(モンスターバースとは関係のない、2005年に公開されたピーター・ジャクソン監督版)では恐竜やキングコングから逃げ回りながらも、たまに男気を見せたりもするコミカルなキャラを演じました。
「名前は知らないけど、顔は見たことある」という人もいるのではないでしょうか。
個人的に好きな俳優なので、今作への出演が決まったときは嬉しかったです。
モナーク(モンスターバース・シリーズに出てくる架空の組織)の重要人物を演じるのは、チャン・ツィイー。
まあ・・・・・・あまりにも有名な女優なので割愛しても大丈夫でしょう。
前作から引き続き登場する芹沢猪四郎博士を演じるのは、渡辺謙。
うん、割愛で。
あ、ラドンのことを英語表記の「Rodan」ではなく「We call him......Radon」と発音するのを期待しております。
こちらも前作から引き続き登場するヴィヴィアン・グレアム博士を演じるのは、サリー・ホーキンス。
最近では『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー主演女優賞ノミネートされるほどの実力者。
『パディントン』シリーズにも出演。
チャールズ・ダンスはまだ役柄が不明です。
ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』で主要人物の1人を演じております。
この人もまた社会派作品への出演が多いと思いきや、『エイリアン3』や『ラスト・アクション・ヒーロー』、『高慢と偏見とゾンビ』などにも出演。
スタントン博士を演じるのは、ブラッドリー・ウィットフォード。
『ゲット・アウト』や『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』などといった話題作にも出演。
個人的にはホラー映画『キャビン』での出演が印象に残ってます。
オーシェア・ジャクソン・Jr.はまだ役柄が不明です。
彼はあのアイス・キューブの実の息子。
『ストレイト・アウタ・コンプトン』で、若き日のアイス・キューブを演じて話題になりました。
トーマス・ミドルディッチはまだ役柄が不明です。
ドラマ『シリコンバレー』で主人公のリチャード・ヘンドリックスを演じております。
実は彼、前作の『キングコング 髑髏島の巨神』にも声のみですが、出演しております。
主要人物の1人、ウィーバーの電話相手である仕事を取り計らってくれたジェリー役です(下の画像を参照して頂ければ、と)。
時代設定的に、さすがに今作で同一人物を演じることはないでしょう。
ランディ・ヘヴンスはまだ役柄が不明です。
前述の『ストレンジャー・シングス』で、主人公一同どころか視聴者にも好かれているキャラクターである、科学教師のクラーク先生を演じております。
今作でもそんな「愛されキャラ」を演じて欲しいです。
だいたいですが、出演者の情報はこんな感じです。
あとは日本語吹き替え版が完璧なら言うことなしですが。
モンスターバース・シリーズはタレント吹き替えの被害に遭いまくっているので。
『GODZILLA 怪獣惑星』みたいなキャスティングなら良いのですが。
ちなみに今作の次回作である『Godzilla vs. Kong(仮)』の監督はアダム・ウィンガード。
ウィンガード監督による最新作のハリウッド版『デスノート』があんなのだったので、多くのゴジラファンをざわつかせました。
それにこれまでの作品の『サプライズ』や『ザ・ゲスト』はテンポよく、面白い作品だったので、なるべく前向きに続報を待つとします。
1ヶ月、上映中の映画をタダ見した
アカデミー賞ノミネート作品が発表されましたね。
『この世界の片隅に』がノミネートされなかったのは残念ですが「ノミネートされるかどうか」まで話題になっただけでも凄いことだと思ってます。
大健闘かと。
それと『シェイプ・オブ・ウォーター』が最多ノミネートということで、日本公開が早めてくれないかと勝手に願っております。
『シェイプ・オブ・ウォーター』予告編 | The Shape of Water Trailer
クリストファー・ノーラン監督がノミネートされたのも嬉しいのですが、「この人はいつでも獲れるんじゃないか?」と思ってるので、今回は「デル・トロ監督に譲って欲しいな」というのが正直な気持ちです。
それはそれとして去年、TOHOシネマズのシネマイレージが6000ポイント貯まりました。
『シン・ゴジラ』を観まくったおかげかと。
そのポイントの特典で「映画が1ヶ月無料」になる「フリーパス」を発行しました。
時間が許す限り、映画をいくら観まくっても無料!(と言ってもいくつか例外ありで、3Dなどは追加料金が必要)。
好きな映画を繰り返し、何回も観れるという夢のような1ヶ月を過ごしました。
最終的に16回(作品数は15)でした。
もっと観とけば良かったなあ・・・・・・思ったより、映画館に行けませんでした。
そんなわけで今回はフリーパスで観た作品を、 2〜3行のテキトーな感想と共に載せておきます。
なお、順番は「観た順番」です。
・『マイティ・ソー バトルロイヤル』
とんでもなく愉快な映画でした。
音楽、雰囲気がクセになる・・・・・・!
同じ場面ではないものの、ジェフ・ゴールドブラムとサム・ニールが出ているという・・・・・・久々の『ジュラシック・パーク』キャストに嬉しくなったり(笑)。
・『ジャスティス・リーグ』
ぶっちゃけ「もっと面白くできたんじゃないか」感が否めません。
序盤のワンダーウーマンの活躍など、好きな場面はいくつかあったのですが。
ただ、日本語吹き替え版はタレントがいなくて最高です(これが普通だけど)。
・『鋼の錬金術師』
つまらなかったです。
・『ブレードランナー 2049』
うーん、前作のほうが良かったかなあ。
でも女性キャラが全員魅力的でした。
ジョイちゃん、マジで可愛い。
・『火花』
うーん、自分には合わなかったかな。
泣けもしなかったし、笑いもしなかった・・・・・・。
Netflix版はまだ未見なので、今度そっちを観ようかと。
・『ローガン・ラッキー』
どうもノレませんでした。
出演者が豪華だっただけに残念。
『オーシャンズ11』のほうが好きです。
・『GODZILLA 怪獣惑星』
前回の記事に載せたものを、そのまま引用します。
「アニメでゴジラを作る」というのは素晴らしいのですが、舞台が「2万年後の地球、アニメでしか描けない未知の場所」というのが納得いかなくて。
そこは現代社会を舞台にして、アニメだからこそ出来るとてつもない破壊描写の、荒ぶるゴジラを観たかったです。
それに3DCGが個人的に好きではない(特に人間キャラ)ので、『君の名は。』みたいな綺麗な感じにして欲しかった。
ですが声優陣はとても豪華で、今作の結末は「3部作の1作目だから、脚本を担当したのが虚淵玄だから」こそ出来るとんでもないもので、これに関しては本当に素晴らしかったです。
・『ギフテッド』
期待しすぎた。
病院のあの場面があざとすぎる。
もしかしたら自分は、マーク・ウェブ監督の作品が苦手なのかもしれない。
・『DESTINY 鎌倉ものがたり』
前回の記事に載せたものを、そのまま引用します。
凄く良かったんですが、原作ファンゆえのモヤモヤがあったり(安藤サクラ演じる死神は最高でしたが)、後半がやや駆け足だったのが惜しかったです。
・『ゴッホ 最後の手紙』
映像表現が凄くて、ストーリーは二の次と思いきや・・・・・・面白かったです。
ただ、日本語吹き替え版を上映してる館が少なくて。
字幕版しか観れず残念でした。
前回の記事に載せたものを、そのまま引用します。
賛否両論が巻き起こっておりますが、自分は普通に感動しました。
マーク・ハミルの演技(吹き替え版の島田敏さん共に)がとにかく素晴らしくて。
ただマジで許せない箇所はいくつかあるものの、概ね好きな作品です。
・『否定と肯定』
緊張感はあったものの、正直ちょっと退屈でした。
実力派役者の演技が見どころ。
自分の中では普段はコミカルな印象の、ティモシー・スポールの演技が印象的でした。
・『オリエント急行殺人事件』
映像化されたものを全部観たわけではないですが、その中でも今作は好きなほうです。
普通に感動しましたし、ケネス・ブラナーのポアロはピッタリかと。
だけど日本語吹き替え版に関しては、ポアロは内田直哉さん、ドラゴミロフ公爵婦人は沢田敏子さんにして欲しかった。
この実話を2時間にまとめた技量、本当に凄い。
それに主演のジェシカ・チャステインがますます好きになりました。
邦題は・・・・・・もうちょい、何とかならなかったのか。
・『カンフー・ヨガ』
何だったんだろう、これ(笑)。
エンディングに全てを持っていかれました。
だけど出てくる女性陣が全員美人で、目の保養になりました。
以上になります。
これからもTOHOシネマズでポイントを貯めていこうかと。
ただ、上映前の前置きが長かったり、吹き替え版の上映が少ないのはどうにかならないかなあ。
2017年度:映画ベスト10
今年ももうすぐ終わりなので、2017年に日本で公開された映画(Netflix配信作品を含む)の個人的ベスト10を載せておきます。
2〜3行のテキトーな感想付きで。
10位:『マグニフィセント・セブン』
オリジナル版には敵わないものの、普通に楽しめました。
クリス・プラットがとにかく格好良くて、ますます好きになりました。
そんな彼が『ジュラシック・ワールド』では敵対し合っていたヴィンセント・ドノフリオと共に戦っていたのは、何か胸が熱くなりました(笑)。
9位:『オクジャ/okja』
ポン・ジュノ監督の作品というだけでも嬉しいのに、出演者にポール・ダノ、スティーヴン・ユァン、ジェイク・ギレンホール、ティルダ・スウィントンという素晴らしいキャスティング。
物語もしかり、カメラワークも見事でした。
Netflix限定なのですが、大きなスクリーンでも観たいです。
8位:『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』
何で「日本をリスペクトしている、素晴らしい海外作品」がこの国ではヒットしないのか。
ですが口コミ等の影響で、話題になっているようで本当に良かった。
日本語吹き替え版しか観れなかったのが心残りです。
向こうではとっくにソフト化されてるし、いっそ輸入しちゃおうかな・・・・・・。
7位:『ラ・ラ・ランド』
こちらも賛否両論が巻き起こりましたが、普通に好きですよ。
監督の前作『セッション』もお気に入りの作品ですし。
曲も衣装も物語も大好きです。
賛否両論が巻き起こっておりますが、自分は普通に感動しました。
マーク・ハミルの演技(吹き替え版の島田敏さん共に)がとにかく素晴らしくて。
ただマジで許せない箇所はいくつかあるものの、概ね好きな作品です。
5位:『レゴバットマン ザ・ムービー』
日本語吹き替え版キャスト・・・・・というか日本独自のPR全体については許しておりませんが、好きな映画です。
DCのアメコミキャラでバットマンが1番好きなので、オマージュネタに笑い、感動さえしました。
4位:『キングコング 髑髏島の巨神』
怪獣を出し惜しみせずに登場しまくり、しかも明るい場面で暴れさせる・・・・・・本当に楽しい映画でした。
特にエンドロール後の・・・・・・あの映像を思い出しては、ニヤついてしまいます。
こちらも日本語吹き替え版キャストについては未だに許しておりませんが。
3位:『パトリオット・デイ』
「良くも悪くもアメリカンな作品」かもしれませんが、個人的には大好きです。
絶え間ない緊張感、そしてそれらを乗り越えた感動は凄まじいものでした。
マーク・ウォールバーグの吹き替えも咲野俊介さんで良かったです。
日本でも「4K ULTRA HD」版を出して欲しい。
今は観れる環境ないけど、将来のために!
2位:『新感染 ファイナル・エクスプレス』
ゾンビ映画は人にオススメしにくいものですが、これは色んな人に普通にオススメできるんじゃないかと。
そこまでグロい場面はないのに、怖くて、ハラハラドキドキで、人間ドラマも素晴らしくて、日本語吹き替え版も豪華で・・・・・・ほとんど完璧な映画じゃないか!
邦題以外は。
映画「新感染 ファイナル・エクスプレス」日本語吹き替え版予告編
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1位:『ダンケルク』
もともとクリストファー・ノーラン監督作品が大好きなのですが、今作も期待を裏切らない映像作品に・・・・・・!
あまりにも素晴らしい作品だったので「4K ULTRA HD」付きのブルーレイセットを購入しました。
4Kを観る環境、無いのに。
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いつか環境を整えてやるんだ・・・・・・!
惜しくもランク外:『GODZILLA 怪獣惑星』
「アニメでゴジラを作る」というのは素晴らしいのですが、舞台が「2万年後の地球、アニメでしか描けない未知の場所」というのが納得いかなくて。
そこは現代社会を舞台にして、アニメだからこそ出来るとてつもない破壊描写の、荒ぶるゴジラを観たかったです。
それに3DCGが個人的に好きではない(特に人間キャラ)ので、『君の名は。』みたいな綺麗な感じにして欲しかった。
ですが声優陣はとても豪華で、今作の結末は「3部作の1作目だから、脚本を担当したのが虚淵玄だから」こそ出来るとんでもないもので、これに関しては本当に素晴らしかったです。
ついにゴジラの姿が!劇場版アニメ「GODZILLA 怪獣惑星」予告編
前日談を描いた小説も出ております。
ゴジラのみならず、お馴染みのあんな怪獣やこんな怪獣が暴れまくっております。
なぜこっちを映像化しないのか、と思わずにはいられない素晴らしい内容です。
・・・・・・そんなわけで、ベスト10に邦画が1つも入っていないという。
『アウトレイジ 最終章』は面白かったんですが物語、出演者共に意外性が足りず。
『鎌倉ものがたり』も凄く良かったんですが、原作ファンゆえのモヤモヤがあったり(安藤サクラ演じる死神は最高でしたが)、後半がやや駆け足だったのが惜しくて。
昨年『シン・ゴジラ』がヒットしたので、もっと面白い邦画が出てくるかと思ったのに・・・・・・少し期待外れでした。
というか、そもそも2016年の邦画が凄い作品ばかりだったこともありますが。
来年はもっと面白い邦画(もちろん洋画も)が増えることを願います。
『ソニックX』エピソード48解説
では前回からの続きで、エピソード48の解説をしていきます。
・エピソード48『ソニックVS地底大怪獣』 〜あらすじ〜
大魔船を破壊されたDr.エッグマンは火口の中に逃げ込み、世界のヘソに向かった。
世界を滅亡させるという野望のためだ。
ソニックたちはXサイクロンで後を追う。
火口の洞穴から奥へ入ったソニックたちの見たものは!?
(DVDのパッケージ裏のあらすじより引用)
エピソード48の題名『ソニックVS地底大怪獣』。
こ、これはもしかして・・・・・・!
バラゴン、出てきちゃうかも!?
しかしそんなすぐに「地底大怪獣」は登場せず、物語は進む。
食料調達に励む一同。
ナメクジ・・・・・・ナメゴンかな。
そんなナメクジは放っておき、近くにあった大きなリンゴを発見。
しかしそれは・・・・・・
言わずもがな、モスラなんでしょうけど・・・・・・怖いよ。
がっつり襲ってくるし、可愛くもない。
完全にイメージダウン。
モスラもどきから何とか逃げ延び、ようやく地底大怪獣に遭遇。
それは・・・・・・
モゲラでした。
映画『地球防衛軍』で初登場、その後『ゴジラVSスペースゴジラ』にも登場したロボット。
いや、嬉しいけどね。
嬉しいけども、そこはバラゴンを期待してたんだがなあ。
どうにか脱出した一行。
アツミ博士も研究成果を証明することができたのでした。
これぐらいかなあ、パロディネタは。
前回のエピソードと比べると少ないですが、派手さはこちらのほうが上という印象。
さて、個人的にエピソード47、48の総評は・・・・・・ぶっちゃけ微妙です。
俺が期待しすぎたのもありますが、せっかくのネタを上手く活かしきれてないというか。
話の内容は壮大なものの、もっと派手にやっても良かったんじゃないかと。
個人的にやってほしかったことは・・・・・・
・ゴジラを出してほしかった。
・・・・・・でも、無理がありますかね?
おいそれと出せるものじゃなさそうだし。
パロディとして出すとして「ゴジラもどき」でさえも、出すのは難しそうです。
でもどうせならソニックとゴジラの夢のコラボを観たかったなあ。
・アツミ博士とソニックの絡みがほしかった。
この2大ヒーロー、あんまり絡まないんですよね。
そもそもソニック以外のキャラともあまり会話してなかったような。
ルージュとは最後に握手するのですが、もうちょいソニック達と触れ合ってほしかった。
文句ばっかり言いましたが、それでも楽しんだのは確かです。
佐原健二さんの起用は本当に嬉しかったし、東宝ロゴのパロディは普通にカッコイイですし。
スタッフの熱い特撮愛を感じた回でした。
『ソニックX』エピソード47、元ネタ解説
どうかしてる大胆で奇抜な演出の回が多いのが特徴の作品です。
例として・・・・・・
・メタフィクションネタを盛り込む。
・オフコースの歌を挿入歌として流す(さすがにDVD版では別の曲に差し替わった)。
・最終回近くで人間の少年がソニックを拉致、愛の逃避行をする。
何だかんだ言って俺は好きですけどね、このアニメ。
その中でも俺が特にスタッフが暴走してると思った印象に残っている話は、
・エピソード47『緯度0大決戦!!』
・エピソード48『ソニック対地底怪獣』
の2つの話です。
『ゴジラ』シリーズなどの東宝特撮映画シリーズにオマージュを捧げている、マニア必見のパロディ回。
しかしそれらを知らない人からすれば、異色な雰囲気に感じる特撮回です。
知らなくても楽しめるとは思います。
ですが自分が大好きな「ソニックと東宝特撮映画がコラボする。しかも2話連続」
これはもう、俺にとっては吐血してぶっ倒れるほど嬉しいものでした。
アニメ版『星のカービィ』では、『モスラ』のパロディ回がありましたし、ゲーム原作もののアニメって、意外と東宝特撮映画とコラボしやすいのかもしれません。
あっちもいろいろとぶっ飛んだアニメだったし。
ゲームだっていくつか出してるし。
・・・・・・知る人ぞ知る、ジャイアント芹沢博士のことは一生忘れないでしょう。
前置きが長くなってしまいました。
今回は、この2つの話に出てきた元ネタを2回にわけて紹介していこうかと。
と言っても全ての元ネタを紹介、解説するわけではありません。
あまりにも多いので、特に目立った箇所や個人的に「おっ!」ってなった部分のみにしておきます。
ストーリーも特撮寄りですが、内容の考察は抜きにし、ビジュアルや演出を重視。
何せ、それほどの数をパロディしまくっているので。
それでも、スタッフがいかに東宝特撮映画を愛しているのかが伝わるはずです。
俺独自の解釈による、こじつけもあるかもしれませんが。
ではさっそく、エピソード47から。
・エピソード47『緯度0大決戦』 〜あらすじ〜
前回のあまりにも悲しい最後から事態は一変、トパーズたちが乗った調査船“シーホーク号”が消息を絶った。何者かの妨害工作にあったのだ。
そんな中、考古学者アツミ教授が保管していた古代の地図がエッグマンたちに奪われた。
エッグマンたちはその地図をもとに“世界のへそ”の位置を発見し、新たな作戦に出る!(DVDパッケージ裏のあらすじより引用)
「どんなパロディネタが待ってるかな?」と思った矢先、最初からやってくれました。
・・・・・・どう見ても東宝ロゴのパロディです。
ありがとうございます!
そしてエピソード47の題名『緯度0大決戦』。
1969年に公開された東宝特撮映画『緯度0大作戦』から。
ややマイナーな作品ですが、日米共同制作でスケールが大きく、隠れた名作(迷作)。
さて、物語序盤で消息を絶ったシーホーク号ですが、これは『キングコング対ゴジラ』に出てきた調査用の原潜と同じ船名。
元になった映画でも、似たような運命を辿ります。
そして海面下が光ると、ろくなことが起こらないのは特撮作品のお約束。
ゲストキャラの考古地球物理学者、アツミ・ジュン博士。
演じるのは佐原健二さん。
声優ではなく俳優で、アニメ出演もこの作品のみ。
東宝特撮作品の常連で、『ゴジラ』シリーズなど多数の作品に出演されている方。
特撮ファンで、この方を知らない人はモグリと言っても過言ではないでしょう。
作中で佐原健二さん演じる「アツミ・ジュン」。
「アツミ」は東宝特撮映画『地球防衛軍』の主人公、渥美譲治から。
「ジュン」は空想特撮シリーズ『ウルトラQ』の主人公、万城目淳からではないかと。
もちろん、上記の主人公を演じたのは佐原健二さんです。
何かがとてつもないことが起こり、現地へ調査団を派遣する。
この流れが1954年に公開された、超名作の初代『ゴジラ』と一緒。
見送る場面もそっくりです。
中盤、いつものようにエッグマンに絡まれて戦っている中、軍がある戦艦で駆けつけます。
それはエッグマンが海底に置きっぱなしにしたエッグフォート1を改良したもの。
見るからに1963年に公開された東宝特撮映画『海底軍艦』で初登場した轟天号をベースにしたものかと。
陸・海・空、全てで行動できるカッチョイイ万能戦艦です。
何やかんやでソニック達の活躍によってエッグマンとの戦いが終わり、一段落した際にアツミ博士が「やっぱりアクションシーンになると、私は目立たないんだな」と呟く。
アツミ博士演じる佐原健二さん、以前まではソニック達のような体を張ったヒーロー役が多かったのに、今では博士ポジションだもんなあ。
実写作品でもアニメでも、それは同じ。
何かちょっと切なくなったり。
しかしこれで一件落着とはいかなかった。
エッグマンは今回の野望を諦めたように見えたものの、アツミ博士はこう呟きます。
「私にはあのエッグマンが、世界のへそを諦めたとはどうしても思えない」
不穏な動きを匂わせるラストが、初代『ゴジラ』終盤の演出、台詞と似ています。
ゴジラを撃退し、何とか平和を取り戻したものの・・・・・・古生物学者の山根博士はこう呟きます。
・・・・・・別に俺はエッグマンをゴジラ扱いしているわけではありませんので。
あのしぶとさと強靭さはゴジラ並みかもしれないけど。
そして・・・・・・
ところがどっこい・・・・・・
フェイントでしたね。
というわけで、次回はエピソード48について解説していきます。